演技の上級生達を戦慄させた、演技力をつけるのに使った13の魔法

2019年8月31日

こんにちは、鈴木健人です。

この記事では、僕が声優学校に入る前から演技力をつける為に実際にやっていた13の方法をお話しします。

個人的に、根性論とか机上の空論って本当に大っ嫌いなので、「声優学校でよく教えられている方法」ではなく「実際にやってみて効果のあった方法」だけをお話しします。

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演技力をつけるには?

『演技力をつけるコツは何か』というと、一言で言ってしまえば【観察と訓練】です。この記事では、中でも取っ掛かりとして使いやすいものや、つまずきやすいポイントをピックアップしています。

 

1.どこかで見た『似たようなキャラ』をイメージする

渡された台本に目を通したら、まず自分の役が『どんなキャラクターなのか』をイメージします。

役のイメージすら持たずにただ台本に書いてある字面の通りに台詞を追っかけていくだけでは、どんなに頑張っても「ただ読んでるだけ」となってしまいます。

また、『どんなキャラクターか』というイメージも、ゼロから生み出すことは出来ません。そこで、まずはどこかで見たことのある『イメージの近そうなキャラクター』を思い浮かべてください。

 

2.イメージしたキャラクターをそのまんま真似する

次に、思い浮かんだキャラクターを、自分の役に当てはめてとりあえず真似してみます。

「誰かの真似になってしまうのが怖い」と言う人も多いですが、本当に怖いのは「あれもこれも避けてるうちに何も出来なくなること」です。

最初は『そのまんま真似』でOKです(個性はそのうち勝手に出て来るので)。

ここでは、似てるか似てないかは問題ではなく、『今までの自分になかった引き出し』『簡単にできるつもりでできなかった表現』を発見することが目的と考えてください。

 

3.状況設定を考える癖をつける

『演技』とは、言うなれば感覚の再現です。役者は観客に『ないもの』を見せなければなりません。

場所や時間帯、気温など、役を取り巻く環境や人間関係を明確に特定してください。

役者が作った『状況』にきちんと反応していれば、その状況が観客の目に自然と伝わります。

 

4.状況設定に忠実な『呼吸』を意識する

呼吸って普段あまり意識しないと思いますが、呼吸は人間のあらゆる状態を反映するので、『狙って』呼吸を変えれば、台詞にない心の動きやバックボーンを見せることが出来ます。

また、呼吸につられて役者自身の感情も動きます。

例えば、通常は『安心したからため息が出る』という順序ですが、『ため息を吐いたことで安心が湧いてくる』という風に、呼吸によって自分の感情を動かすことが出来るんです。

 

5.激しい感情は『吐き出す』より『抑える』ことを意識する

ここからはちょっと応用編です。

感情的になるシーンでは、必死になって激しく感情を吐き出そうとするのは逆効果です。

感情というのは、湧いて来る力と抑えようとする力の衝突によって激しくなる性質があります。

というか、抑えずに吐き切ってしまうとスッキリしてしまって失速するんです。

例えばチンピラの役なんかだと、すぐに『何だテメェコラ!』と激昂したかと思うと、『あ、すいません兄貴!』なんていきなり冷静になったりしますが、これは『感情を抑えようとしていない』描写でもあります。

激しい感情を使いたい時は、湧いて来るものの大きさと、『抑えなければならない理由』をセットで作ってください。

 

6.過去の大まかなエピソードを考える

役の人物がどんなふうに生きて来たのか、台本にない過去のエピソードをざっくりと考えます。

これは、役の性格(人物像)を自分の心に落とし込む為のプロセスです。

取っ掛かりとしては、「子供の頃こういう性格で、こういう目に遭ったから、こういう大人になった」くらいざっくりで大丈夫です。

そこまで考えたら、実際に演技をしてみて、自分の中でしっくり来るかどうか確かめます。

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7.台本にない場面を作る

先ほど作ったのは役の『大まかな過去』です。それに対して、今回作るのは『具体的な場面』です。

これは、役の人物が大切にしている価値観を裏付け、自分の心の中に深く印象づける為の作業です。

その人物のターニングポイントになるような場面を頭の中で作ってください。

その場面の文脈や細かい設定などを具体的に考える必要はありません。それよりもっと大切なのは、きちんと感情を伴って体験することです。

 

8.役の思考で生活してみる

状況設定や過去の出来事について考えるのに慣れて来たら、日常生活を『与えられた役の思考で』送ってみることも役にすんなり入っていく上で非常に効果的です。

行動まで完全に変えると生活そのものを変えることになってしまうので、あくまで思考だけで大丈夫です。

また、「役の思考で生活する」と言っても、性格が変わるほど入り込む必要もなく、ほんの数文字程度のモノローグを役の口調に置き換えてみるだけで充分です。

 

9.相手の演技を心から受け入れる

ここから先は実践編です。

相手役との掛け合いの際、正直「この人下手だな」と思うことって、あると思います。

また、そうなると今度は自分の演技も冷めてしまって、お互いにグダグダになってしまったりするんですよね。

確かに、乗っかりやすい相手もいればその逆の相手がいるのもまた事実です。

 

しかし、相手がこちらの演技を上手く引き出してくれることに期待してはいけません。

そういうことは稀ですし、相手の方もあなたが引っ張ってくれた方が楽なのは間違いないんです。

そして何より、相手のどんな演技も『そういう人』としてすんなり受け入れることで、自分の演技が一本調子にならずに済みますし、引き出しを増やしたり、柔軟さを培うことにも繋がります。

 

10.1つの台詞を何パターンか試す

役作りをしっかりして来たつもりでも、実際の演技が自然と1つのパターンに絞られて、しかもそれで完璧ということは滅多にありません。たった1行の台詞でも、パターンを変えて何回か演じてみると、思いがけずしっくり来ることが多々あります。

語調を強くしてみたり、トーンを上げてみたり、些細なことでいいので、設定を破壊しない範囲で色々と試してみてください。

 

11.違和感を解消するのに必要なものを見つける

どんなに演じやすい役が来ても、「1シーンだけ上手く行かない」「一言だけしっくり来ない」ということは結構あります。

そんな時は必ず何かを見落としているので、その「何か」が何なのかを明確化しましょう。そういう盲点は『他の役との関係性』にあることが多いです。

台詞を投げかけている相手と自分の役との普段の付き合い方や、その場面における物理的な位置関係などが不明確になっていると演じていて違和感が出て来るんです。

なので、違和感を感じたら『何がわかればスッキリするか』を考えましょう。

12.自然な変化に従う

長い台本を通しで録音して、後から聴いてみると、最初と最後で全然違う演技になっていることが時折あります。

そんな時は、無理に戻そうとせず、新しい変化を採用します。それこそが「自然と受け入れられた」演技だからです。

もちろん、『途中から無意識にいつもの自分に戻っていた』ということであれば、それは役作り自体が上手くハマっていないので、このページで紹介している方法(特に6~8)を再度試してみてください。

 

13.出来るだけ人に見せてフィードバックをもらう

演技力というのは、ものさしや体重計で測ることができません。

なので、練習する際はなるべく自分の演技を録音しておいたり何らかの形で記録に残るようにし、それを誰かに評価してもらってください。

適切に自己評価が出来ることも大切なスキルですが、最終的にあなたの演技を評価するのは観客なので、『人からどう見えるのか』を知るプロセスは非常に大切です。

 

 

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